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ミニカーコレクションをレビューするブログ

1/18 Nissan GT-R by AUTOART

トータル 88/100点
フォルム   :★★★★★
ディテール  :★★★★・
クオリティ  :★★★★・
ペイント   :★★★★・
バリュー   :★★★★★


Good:衝撃的なレベルのプロポーション、シャープなエッジ、ホイール&タイヤの造形
Bad:手を抜かれたヘッドランプ、

BCNR-33がルマンで善戦した実績もあるが、実際にはGT-Rが世界のライバルと比べてどの程度なのか。それは5年越しのフルモデルチェンジで新世代へと全面刷新されたR35で明らかにされた。同じ6シリンダーながら3.8LのV6ツインターボにスイッチ、ツインクラッチ・ミッションなど多くが専用コンポーネントとなったGT-Rは、もはや北米市場でもスポーツコンパクトとは呼ばれないだろうし、276ps/tという出力荷重比や300km/hオーバーの最高速度といった数値からすればリアルスポーツというほかない。さらに実際のパフォーマンスについては、AUTOCARのグループテストによれば、開発のベンチマークとされた997ターボ、そのポルシェ・イーターとして急先鋒のアウディR8をもしのぐと評価された。
もっと客観的にいえば、ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェの量産車最速のコースレコードを記録するなど、まさにスーパースポーツ級だ。レコードがトラックスペシャル仕様のバイパーやコーヴェットに更新されようとも、プライスタグを考えれば驚異的に素晴らしい。それに発表されたばかりのV-specのスクランブルが控えている。

AUTOART製1/18のGT-Rも、そんな実車に負けないぐらい衝撃的な内容だ。1/18のオフィシャルミニカーでもあるAUTOARTのボディプロポーションは、日産からCADデータ供給を受けて開発されたという。たしかに掛け値なしに実車のイメージそのものだ。AIBOやVAIOに通じる日本流のデジタルなデザインだが、よく見ればアウディなみに(部分的にだが)絶妙なニュアンスを感じられるところまで実車そっくりだ。また人によっては、開発期間が長過ぎたせいか、デザインコンセプトがフロントエンドからリアエンドまで完全に一貫していないように見えるのも実車と同じだ。

ディテールについても気合いを入れてきた。フロントグリルは、ノーズのボディカラー、バッジとモールのクロームメッキ、菱形のメッシュ、カーボンのパターン、トリムのメタリックダークグレイといった何種類ものテクスチャーからなっており、それらが織りなす精密感にはAUTOART製ミニカーに見慣れた目にも驚きだ。ボンネットを開いて、バッジにエッチングパーツが奢られたV6ツインターボ"VR38DETT"のエンジンベイと合わせて眺めれば、1万円超の出費は完全に正しかったのだと確信できるだろう。新水準というのは言い過ぎだとしても確かな進化を感じられる。

これまではギミックについてあまり評価してこなかったが、このGT-Rでは特筆すべき点になっている。ボンネットとトランクリッドのヒンジが、かつてないほど精密なのだ。繊細な金属部品がシリンダーとともに連動するさまはそれだけで感動的で、実車同様なのかはともかく、これまでの必要以上に無骨なレールと比べれば立派なディテールといっていいだろう。思えば、1/18ミニカーのドアの開閉パターンを実車同様にしたのもAUTOARTが最初だった。しかし、ところがだ。
やはりAUTOARTは1/18スペシャリストなのだと再認識した矢先に、ある不幸な発見をしてしまった。

AUTOART製GT-Rに死角なし。ボディのボトムラインやAピラー、ボンネットのNACAダクトのリップなどのマスキングが甘いせいで、塗料のミストが滲んでいるといったネガは、些細なことだ。後発するKYOSHO製に対する迎撃体勢は、万全だ。そう結論づけたいところだが、やがて衝撃から覚めてくると、目の前のフロントエンドのネガに気づいてしまった。思えば、最初から違和感はあった。特徴的な縦長のヘッドランプの上半分(または後半部)、そこには銀塗装された意味不明な部品が陣取っているのだ。
慌てて実車の画像をみると、それはターンシグナルだった。しかし、それは非常に目立つにもかかわらず、スペシャリストはあろうことかクリアパーツで再現しなかったのだ。このネガは致命的だ。AUTOART製GT-Rの素敵なフロントビューは、これで台無しになってしまった。


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フォルム   :文句のつけようがなく最上級。流石はスペシャリストの仕事というべきか。
ディテール  :ヘッドランプは悪夢というほかないが、全体としては優秀。
クオリティ  :大急ぎで量産した感もあるが、満足できる。
ペイント   :色味もさることながらシャープなエッジに貢献している。
価格設定   :クリアパーツが採用されていれば、もっと高くても妥当だった。惜しい!

参考
web『ウィキペディア』:"日産・GT-R"、"日産・VR38DETT"、英語"Nürburgring_lap_times"
雑誌『AUTOCAR JAPAN』:"061"、"066"など

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